『INSIDE』感想

 

積んでいた作品を消化中、といっても完走したのは9月の話。
以下ネタバレ注意。

 

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アクションが苦手ながらも1周で5時間弱といったところだった。
『LIMBO』と同じ開発元で内容もほぼ同じなのでとっつきやすい。

 

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絶妙な操作性と各層ごとに用意されている演出が見事に調和していて、さすが『LIMBO』の開発元だなと感心させられた。
前作の白黒世界からカラーへ変化しただけでなく陰影描写なども綺麗になっている。
特に暗い世界の描き方が丁寧で、雨の表現など細部までこだわっているためとても美しい。
また音響についても、基本的に静かな世界にしつつ場面ごとに必要な「効果」を入れてくるあたり非凡さを感じずにはいられなかった。

 

前作では幾度となくため息をつかされた肝心の難易度だが、これもまたよく調整されていて『LIMBO』より面倒に感じる場面は少ない。
そのせいか、仕掛けを解いた際の「なるほど」が気持ちいいのはどちらも同じなのに、今作ではひとつひとつの仕掛けに悩みつつも開発者の発想の豊かさを楽しむゆとりがあった。
よくこんな仕組みを考えられるなと。

 

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半日ほど夢中になり、気付けばあっという間に終わっていた。
終わりまで3時間程度の『LIMBO』では苦痛を感じたのに5時間弱の『INSIDE』はそれほど苦にならなかったというのも面白い。
理由として『LIMBO』の不満点がある程度解消されていることが大きい。
難易度の調整、グロ描写の軽減、振動機能の選択肢追加、画面の明滅効果を除去など、前作で不快に感じた要素がかなり改善されている。
結末についても「また主人公の目的や世界観がハッキリしないのでは?」と予想していたので、それほど消化不良にはならなかった。ここの作品は物語性を期待したり楽しんだりするのではなく、謎解きの過程を味わうのが本来の目的になっているのだろう。
ただ、さすがに終盤は「なんだこれ?」と笑ったが。

 

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実績は20%程度しか解放されていないので別の結末や寄り道が残っているのかもしれない。
衝撃波の空間や「河童」を避ける場面は印象に残っているものの、なかなか「もう一度やろう」という気持ちにはならない。公式動画の最後だけ気になっていたので窓の先に何があるのか確認できただけで十分というのもある。
そこにあったのは結局「なんだこれ?」なシロモノだったけれど。


開発陣の「本気」が伝わってくる作品だったのは間違いない。

 

と、ここまで感想を書いてみたが『LIMBO』よりヘタな文章になっているのが我ながらおかしい。
いよいよ頭が腐ってきている。

 

chocomusic.hatenablog.com

 

まあいいか。
『My Time At Portia』の沼に帰ろう。